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方針

こども達が健やかに、自信を持って
社会の中でたくましく生きていけるように

無理な集団行動は取らない

放課後等デイサービスは、年齢も障がいも状況も違う子達の集まりです。集団行動を無理に行おうとするとトラブルの元となります。
大切なのは、するべき時にするべきかどうかです。本人に力が付いてくると、集団的な行動は、時に自発的に自然にできるようになっていきます。職員が適切に関わることによって、成功体験を積み、そういう機会が自ずと増えていくようになります。

本人の将来や
家族の視点に立った支援

「靴を履かせてあげる」、「用意してあげる」。今はそれでいいかもしれませんが、このような状態がいつまでも続くわけではありません。
世の中には変化しないものはなく、自分の思い通りになる事の方が少なくなっていきます。また、このように育ったこども達の家族の負担は、大変大きくなるのではと考えられます。
今のうちにきちんと対応をして、変化に対処できるよう後押ししていかないと、社会に出る頃には更に大きな問題にぶつかってしまって、対処がどんどん困難になります。
「今がよければそれでいい」のではなく、本人の将来や家族の視点に立った『未来につながる支援』を行えるように、日々努めております。

自分たちができることの
最適、最善、最良な支援

本人の観察や家族からの情報、必要に応じて様々なフォーマル・インフォーマルな検査を通してア セメント(評価)を実施しています。
この様に情報収集 することで、一人ひとりに獲得してもらいたい、スキル、支援方針、方法を決めていき、御家族と相談、了解を得た上で支援を実施していきます。

支援内容

一日の生活の流れ(例)

平日

  • 14:30~ 学校迎え、登所

  • 15:00 きぼう到着、着替え

  • 15:40~ 課題学習や訓練

    室内で好きな事をして遊んで過ごしながら、順番に必要な訓練を実施していきます。室内では玩具や本・小型のトランポリンなどで職員と共に、または一人で過ごすなど、それぞれ好きに過ごしていただいています。オセロやトランプ、かるたなどする子もいますし16時30分を過ぎると、DVDを見てもいい時間になっているため、DVDを観る子もいます。好きな事、過ごし方がわからない子は職員がアセスメントした情報などからいろいろ関り遊びの幅を広げたりすることもあります。

    ※順番交代で個別に放課後等デイサービス計画で決めた課題や学習、訓練等を行っていきます。訓練内容は人によって変わってきます。

  • 17:30 家庭への送迎、迎え

月~金曜の学校休校日

  • ~9:00 家庭への迎え、登所

  • 9:00 きぼう到着

  • 9:00~ 課題学習や訓練

    室内で好きな事をして遊んで過ごしながら、順番に必要な訓練を実施するもしくは公園等へ遊びに出かけます。(強制ではないので、全員行くとは限らないです)

    ※室内での過ごし方は平日と同じです。順番交代で個別に放課後等デイサービス計画で決めた課題や学習、訓練等を行っていきます。

  • 11:30 昼食

    持ち込み昼食はある程度自由ですが、長期休暇期間中は1食360円の児童用の仕出し弁当を注文するこどもが多いです。祝日などは弁当屋さんのメニューなどから好きな物を選んで買って食べるこどもが多いです。

  • 13:00~ 課題学習や訓練

    室内で好きな事をして遊んで過ごしながら、順番に必要な訓練を実施するもしくは公園等へ遊びに出かけます。(強制ではないので、全員行くとは限らないです)

    ※室内での過ごし方は平日と同じです。順番交代で個別に放課後等デイサービス計画で決めた課題や学習、訓練等を行っていきます。

  • 15:00~ 家庭への送迎、迎え

長期休暇期間の午前か午後に調理訓練を行う時があります。

  • これまで、スイートポテトやピザ、しゅうまいなど軽食的なものを作っています。
  • 利用児童一人に職員一人が付き添って、わかりやすいようにレクチャーしながら一緒に作っていきます。
  • オリジナルなレシピを作成し、作り方をわかりやすく解説しています。

土曜日(※2023年1月現在休止中です)

  • 9:00頃 登所

    土曜日は充分なミーティング、準備が必要なため家族送迎をお願いしています。

  • 9:00~

    利用児童が登所次第荷物の点検を一緒に行い、予定の確認をしてから車に乗り込んでいきます。全員が揃い次第出発します。

    (1) 外出訓練

    車や公共交通機関を使って、いろいろな施設や公園などに出かけ、社会的な行動、マナーが身につく、高められるように実践的に学ぶ機会です。施設利用時の切符の購入や順番待ち、飲食店での注文やセルフサービスの対応、代金の支払い等自分で行えるように支援を行っています。社会に出たときには身につけていて欲しいことを練習していきます。

    (2) 調理訓練

    将来自立して食事を摂るという事を想定して、こどもがメニューを作りやすいようにレシピを作成して手順を示してわかりやすい工夫をしています。これまで、ハンバーグやカレーライス、唐揚げ、焼きそばなどを作りました。ご飯はお米研ぎから炊飯器で炊くようにしてもらっています。1人分を作るのが難しいので、支援にあたる職員の分も一緒に作ってもらっていますが、正直言っておいしく作れていると思います。

  • 15:00頃 退所

    支援にあたった職員の休憩と片付け、次回につなげるための反省会を行うため家族送迎をお願いしています。

具体的な支援内容

放課後デイサービスきぼうで取り組む支援の手段や方法は、利用児童の状況や目標等に合わせて考えられる最適な支援、療育を行っていくので個別に異なります。
支援や訓練の一部を紹介させていただきます。

視覚的支援、構造化

TEACCH(R)に学んで、視覚的支援、構造化を取り入れています。環境や状況の意味や目的を視覚的に、わかりやすく提供することで、混乱を少なくし自立的に活動ができるようになり自尊心が育つ様支援をしていきます。

TEACCHプログラムについて

アメリカ、ノースカロライナ大学医学部精神科の故 エリック・ショプラー教授が中心となって開発されたプログラムです。ノースカロライナ州全域で行われている自閉症の人のための、包括的な社会援助システムのことを言います。

課題学習

きぼうで行っている課題は概ね次の三つを目的と考えて実施しています。

(1) 様々なスキルを高める、そのきっかけになる。
一目見たらわかる、ほぼ間違えない簡単なものから、やり方を教えてから実施してもらう高度なものまで様々な課題を用意しています。それでもそのこどもに合わないようであれば教材を自作したりしています。

(2) 自尊心を高める、育てる。
自らが主体的に取り組み、最後までやり終えることで達成感を得ることができます。

(3) 切り替えや変化への対応を学ぶ機会。
遊戯室などで、各々が好きな事をして楽しんでいても、順番が来て課題学習に呼んでもすぐに片付けてきてもらえるよう切り替えられるように支援していきます。また、課題もいつも同じものをするわけではなく、やり方や個数も増えたり、出来るようになればまた違う課題にと少しずつ変わるようにしています。

課題は、始めは終わった後に駄菓子を買うお金をもらえるので、駄菓子欲しさにやりたがる子も多いですが、馴れてくると課題そのものをやりたがるようになる子も結構います。

課題学習の一例

絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS)

障がいにより言語コミュニケーションが難しい方のコミュニケーションの方法はいくつかあります。きぼうでは、なるべくその方のコミュニケーション手段に合わせるように考えて支援を行うようにしていますが、PECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)という絵カードを示して、コミュニケーションを行うシステムをコミュニケーションに難のあるこどもに教えていくこともできます。
ただ、コミュニケーションの手段として活用してもらうためには、きぼうに来ている時だけではなく、いかに家庭など日常で使っていってくれるかにかかってきます。その場限りの事ではなく、卒業後のことも考えるため長期的な支援が必要となる為、保護者の方にもセミナーの受講をお願いしたり、絵カードの作成を手伝ってもらったりなど連携をとるようにしています。PECSは事前に必要な絵カードを作成して使用方法を教えておく必要がありますが、トレーニングを行っていくことで何が欲しいかなどが具体的に示せるようになるだけでなく、待てるようになったりと様々な社会性のあるコミュニケーションの獲得練習にもなります。

応用行動分析の理論に基づいた支援

行動に関する科学的理論としての行動分析学を、社会的に重要な問題の解決に活用する応用科学的な手法でApplied Behavior Analysisという名称からABAと呼ばれます。 「行動」の原因を「個人と環境の相互作用」によって生じるというのがABAの考え方です。

この考え方に基づいて、ABC分析といった方法を用いて
A(Antecedent)先行事象、行動が起こる直前の環境

B(Behavior)行動

C(Consequence)結果事象、行動の後に起きた環境の変化行動を分析し、対応する方策を立てていきます。

このような科学的な根拠のある支援方法を根底において、利用児童一人ひとりに合わせた支援を行っていきます。

※課題学習以外は、それぞれ行う訓練内容が異なってきます。必要に応じて訓練を作っていくことも多いです。

※これらの専門的な支援については、日進月歩変化し続けていくため職員は少しずつですが研鑽を積み重ねています。

※支援方法や環境設定などについて、専門家の定期的なコンサルティングを受けています。

その他の訓練

農作業訓練

小さな畑ですが、訓練を実施するこどもと相談して、何を植えるかを決めて作業にあたっています。耕運機を使って肥料を入れた土づくりから、草刈り機を使って草を刈ったり、真夏は空調服を着て真冬は防寒着を着て、安全に配慮した上で作業にあたっています。高校生で利用回数が多い(天候や職員配置の関係で毎日できるわけでもないため)こどもが訓練に参加しています。

設備等について

DVDテレビ

平日なら16時30分、月~金曜日の学校休校日は14時からDVDを見たい子が見られるようにしています。

駄菓子コーナー

課題や訓練などが終わったこどもにお金を渡して、駄菓子コーナーに買いに行くことができます。
金額は、あらかじめ保護者の方と話をして決めています。買った駄菓子は、食堂でおやつとして食べてもらっています。